コロンとかわいい離乳食初期の食器

これ、すごく人気がある食器です。
一瞬、「食器?」という感じなんですけど、食器なんです。人生最初の食器。
実物はわりと小さいです。
だけど、人生最初の食事は、ほんとにちょっぴりのおかゆ。
だから、これでいいんです。
いわゆる普通の離乳食用の器って、離乳食の初期には大きすぎるんです。
ええ、最初はね、ありがちな離乳食用食器で、作ってみましたよ。離乳食。
でも、すりばちのような器のみぞに、作ったおかゆのほとんどがめり込んでしまって、器に食べさせているようなものでした。
ていうか、食べない。
完全母乳で育てたから、離乳食のマニュアル本にあるような、液体状のドロドロおかゆは食べなかったんです。噛みごたえのあるものでないと、食べませんでした。
だから、すりつぶす必要がなかったんです。マニュアル本のバカ。
軽く、ちょっとつぶした程度の、ご飯粒が残るようなおかゆを、少しずつ。これが正解の初期の離乳食でした。そういう離乳食を入れて、食べさせるための食器が......。
なかったんですね。
どの器も大きすぎる。どのスプーンも大きすぎる。
これは、食べてない。親が口になすりつけてるだけだ。
食べるっていうのは、そうじゃなくて......。そうじゃないはずだ。
「いったいこれでいいのかな?」と、それは疑問に思いました。
で、その疑問は正解だったと、8年近く経って、ようやく知るわけです。
木をくりぬいたちっちゃな器に、お部屋がふたつ。
おかゆと、おかず。
おかずは、ニンジン、カボチャ......、野菜を一品ずつ。
ちっちゃな、赤ちゃんの口のサイズにぴったりのスプーンですくうと、おかゆやおかずがスプーンに転がり込んでくるよう。それは、器が丸いから。
赤ちゃんの口の中にスッと入って、赤ちゃんの舌に食べ物を運ぶ、滑らかな木肌のスプーン。
赤ちゃんの研ぎすまされた感覚で、おっぱいの次に口に入れるもの。
赤ちゃんの腕でひっくり返されても割れない。手で持つと手のひらにすっぽりと収まって、なんとも握り心地のよい小さな木の器。
人生最初の食事は、やっぱり、暖かく。どこまでも優しく。
うん。もし自分が赤ちゃんだったら、この器とスプーンで最初の食事ができたなら。味気ないプラスチック製とかでなくて。
そんな思いを巡らせちゃったりする、このいかにも人の手でつくりだされた愛のある器。
離乳食用として使った後には薬味入れにも使えるということで売られているけれど、このてのひら皿と食べさせスプーンのセットを、何も入れずにただテーブルの上に置いて、その素朴なフォルムを味わっていたりします。









