誕生前の命との会話
ウラン5歳との会話。
ウラン 「おかあさんのおなかのなか、きもちよかった」
かあちゃん 「そう」
ウ 「おかあさんの、おなかのなか、きつかった」
か 「きつかった?」
ウ 「おなかのなか、ぐるぐるまわってたら、きつかった」
か 「そう」
ウ 「きつかったから、ギュッと、おした」
か 「おしたら、お腹から外に出て来ちゃった?」
ウ 「…………ううん。そういうわけじゃない。かってにでた」
か 「もっと、お腹の中にいたかった?」
ウ 「うん」
か 「でも、出てきちゃったんだ」
ウ 「うん」
か 「そっか。おなかのなか、きもちよかったんだ」
ウ 「おかあさんの、おなかのなかで、ゆらゆらしたの、いやだった。おかあさんが、あるくと、おなかのなかで、ゆらゆらした」
か 「そう」
ウ 「ゆらゆらしたよ」
か 「おかあさんが、お腹の中のウランちゃんに、絵本を読んであげていたの、わかった?」
ウ 「なにかよんでるこえはきこえた。でも、なんのえほんよんでたのかは、わからなかった」
か 「そう」
ウ 「どのえほん、よんでたの?」
か 「ウランちゃんが生まれてから読んであげてた絵本、読んでたんだよ」
ウ 「でも、どのえほんか、わからなかった」
か 「そう」
ウ 「うまれるまえ、おかあさんは、どこにいたの?」
か 「おかあさんは、ここにいたよ」
ウ 「おかあさんは、どんなようちえんに、いたの?」
か 「おかあさんのいた幼稚園には、お庭にお山があったよ。おかあさんは、そのお山のてっぺんまで行きたくて、のぼろうとしたよ。でも、てっぺんまでのぼりたかったのに、途中までしか、のぼれなかったんだよ」
ウ 「……とちゅうまでしか、のぼれなくったって、いいんだよ」
か 「……そう……。途中までしか、のぼれなくったって、いいのか」
ウ 「うん。いいんだよ。とちゅうまでしか、のぼれなくったって、いいんだよ」
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