2007年10月29日
ある流産(6
産院で宣告を受けた5日後、また産院へ行く。言われた期日は1週間。でも1週間待つ理由がわからなかった。待てなかった。
産院の入り口を入ると、カルテを手に、にこやかに、産院の助産師が言う。
「体重測ってください」。
「……測らなくちゃならないんですか?」
「ハイ、来たら、必ず測ってください!」
……何のための体重測定? 赤ちゃん死んでるのに。
体重を測る。
部屋に呼ばれると、また別の助産師さんが、にこやかに言う。
「このあいだの血液検査の結果が出ているんですよ! ほら、この数字が……」。にこにこと説明を始める。
……何のための血液検査? 赤ちゃん死んでるのに。
「つわりはどうですか?」。にこにこと聞いてくる。
「赤ちゃんが死んでから、ひいてきたような……」。
ぽかっと口を開けると、突然無表情になった助産師は、何も言わないまま、隣の部屋に引っ込んでしまう。
内診台に乗る。医師がエコーをしながらカーテンの向こうで怒鳴る。
「1週間経ってないじゃないか!」
診察を終える。
1週間経つことが、そんなに大事なのか。
いったい何をどう伝えたらいいのかわからない。
聞きたいことはいっぱいあるのに、誰も何も説明してくれない。つわりが苦しくて何も聞くことができない。
ようやく、正面に座ってこちらを初めて向いた医師と、助産師に、言う。
「赤ちゃんが死んでいるのに、お腹にいることの方がつらいんです」。
精いっぱいだった。
Date : 2007/10/29 22:30
Posted : jun
Category : よもやま
Tags :
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