2007年10月25日
ある流産(2
1週間。
つわりはひどくなる。何も食べられない、飲めない。ゆいいつ、常温のイオン飲料だけは少し飲める。歩くこともままならなくなる。何もしないでいると余計に気持ち悪さを感じる。横になりながら、ゆいいつ動かせる目で、妊娠や出産や育児の本を読む。ひたすら読む。何冊も読み続ける。つわりの苦しさが、少し紛れる。
1週間。
「おめでとうございます。心拍があります。妊娠です。少し小さいけれど、このぐらいの時期は小さく見えることもあります。母子手帳をもらってきてください。それから出産は、どちらでされますか? 紹介状を書きましょう」。そのクリニックでは、お産は扱っていなかった。
どこで……? 初めての出産、突然のつわりから身動きできなくなり、産院探しができなかった。
まずは、這うように役所に母子手帳をもらいに行く。
育児雑誌を買って、産院を探す。でも産院の情報はほとんどない。今のようにインターネットは普及していない。初めての出産で産院の知識があるわけでもない。その雑誌に載っていた、ある産院の見学に行く。つわりで苦しい。でも電車に乗り、たどりつく。
都会の産院。有名なお医者さんだという。助産師さんもたくさんいるという。子どもを産むのなら、自分らしいお産がしたい、それだけは思っていた。ここでは、バースプランというものを書いて、自分の思うお産をさせてくれるのだという。「あまり表だっては出していないんですけれど、水中出産をすることもあるんですよ」。説明にあたった、産院のお手伝いをしているという人が言う。
この産院で出産した人の残したノートが何冊もあり、見せてもらう。喜びにあふれた文面。部屋も見学する。広いとはいえないけれど、個室。
この産院に、しようか。
Date : 2007/10/25 21:11
Posted : jun
Category : よもやま
Tags :
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