ウラン2才。ついにハハを家から締め出し。
いま住んでいる一軒家には、玄関のほかに勝手口のドアがあります。そのドアから、お隣の大家さんと共有の物干し台へと出ます。いつもならウランも一緒に物干し台へ出るのですが、反抗期真っ最中のウランは「イヤ! イヤ!」と暴れて一緒に来ません。仕方がないので部屋にいてもらって、さっさと洗濯物を干す用事を済ませようと、ドアを開けて物干し場へ出たかあちゃん。
しばらくすると、ウランがドアの向こう側にやってきたのが物音でわかります。でも、もうちょっとで干し終わるから…。
さて、おべんとうも作ってあるし、アトムは幼稚園行ってるし、ウランを連れて出かけよう…。あれっ? ドアが。ドアが開かない!
さっき、がちゃがちゃとドアのむこうでしてた音…。ウランが鍵を閉めてしまった!
「ここを開けて!」とドアをたたいて絶叫。ドアのむこうでがちゃがちゃと音がします。でも、ウランには、まだ鍵を開けることができません。物干し台に続いているベランダの窓に移動して、「この窓を開けて!」とまた絶叫。ウランが窓の方へ移動してきます。窓のガラスのむこうで鍵に手をかけているけれど、その先がどうしたらいいのか、まだウランにはわかりません。
どうしたらいいのかわからなくて、窓のむこうで泣き出すウラン。もう自力で開けられそうにありません。他の窓もどこも鍵を閉めてあります。あぁ、どこからも家に入れないかあちゃん…。寒空の下、エプロンにサンダル姿。ケータイも持ってない。
大家さんのところに駆け込みますが、大家さんも鍵は持っていません。家の中にはウランがひとりで残されています。急いで開けなければなりません。鍵屋さんを呼んでもらうことに。
泣いて諦めて窓のむこうで眠ってしまったウラン。こんなに近いのに、窓の鍵は目の前のガラスの向こうに見えているのにどうすることもできず、仕方がないのでベランダの掃除なんかして鍵屋さんを待つかあちゃん。
やってきた鍵屋さんに、勝手口のドアの鍵を開けるようトライしてもらいます。玄関の鍵は新しいものなのでピッキング対策がしてあり、鍵屋さんには開けることができないので鍵の交換という事態になってしまうのだそう。でも、勝手口のドアは古い鍵なので開けられるかもしれないそう。やってみます。開きません。古くて錆びついているような状態なので、なかなか開けられません。ダメかもしれない。テレビなんかじゃこういうときチャチャッと一瞬で開けているけれど、あれはやっぱり撮影用なんだね。
ウランはまだ窓の向こうで眠っています。「眠っていてくれてよかったね」と鍵屋さん。
15分…いやもっとかかったかもしれません。もうダメかと思ったとき、ようやく苦労の末に鍵が開きます。
まだ眠っているウラン。
鍵を開けてもらった代金。12600円。年の瀬に痛い。
「それだけで済んでよかったねぇ」と大家さん。「中でひとりで誤飲したり階段から落ちたりしたら…」。
そうかもしれない。これだけで済んでよかったのかもしれない。鍵の交換になっていたらもっと高額になっていたし…。なによりウランが怪我もなく無事だったんだし…。うーん…そうかもしれない。
「子どもが内側から鍵をかけてしまって、おかあさんがベランダに締め出されることって、よくあるんですよ」。うん知ってましたすいません。いつもはベランダの窓を開けて物干し台に出ているのに、今日に限ってなぜか窓の鍵を閉めてドアから外に出てしまったかあちゃん。きょう寒かったからつい閉めてた。
それにしても、一軒家で大家さんが近くにいたからなんとかなったものの、これがマンションの上の方の階だったりしたらいったいどうするんだろう。ベランダから絶叫するんかな。
「ドアについているふたつの鍵の、上の鍵だけを閉めたときの状態でドアを閉じるようにすれば、鍵がひっかかってドアが完全に閉まらないし、上の鍵は小さな子には手が届かないから、締め出しされることがないですよ」と、鍵屋さんに教えてもらいます。
うおぉおおおおおおおー! そういう知恵は、もっと早く誰かに教えてもらいたかったぁ~!!